夜尿
子供のおねしょはには次の3つの要素が関連しています。
① 夜間の尿量が多い。
② 膀胱容量が十分でない。
③ 夜中の目覚めが悪い。
成人の体には、夜になると尿量が減るような仕組みが備わっているのですが、まだ成長期にあるお子さんには、その働きがまだ完成途上で、夜中もを尿量が減らないことがあります(上記①)。このタイプを多尿型といいます。また、いろいろな原因で膀胱の大きさが小さい、言い換えれば膀胱に尿が十分貯められず、排尿せざるを得ないタイプ(上記②)を、膀胱型と呼んでいます。①、②がともにみられる混合型も見られます。膀胱にたまった尿が膀胱の許容量をに達すると、大人であれば夜目を覚ましてトイレに行きますが、子供では上記③(目を覚まさない)のため、おねしょとなってしまいます。ほとんどの場合、①~③の面が成長とともに改善し、おねしょはなくなりますが、その時期は個々で違い大きな幅があります。小学校入学後の頃から、学校生活の面、心理面などへの影響が見られることから、治療を考慮することになります。
治療前には、先のタイプ(①か②か)を知るために、おねしょの状況を記録していただきます。それをもとに、水分・塩分等の摂り過ぎに注意しながら、①(多尿型)には夜中の尿量を減らす薬を使用し、②(膀胱型)には膀胱を適度に緩くしてあげる薬を内服したり、アラーム治療(下着・おむつに漏れセンサーをつけておねしょした時に音が鳴り子供を刺激する)を行ったりしながら治療を行っていきます。
*アラーム治療機器について
アラーム治療は生活習慣の見直し、薬物治療と同じように夜尿症治療において頼りになる治療法です。ただ、残念ながら、アラーム治療で使用する機器の費用は、保険診療でカバーされていません。そのため、患者さんが機器取扱い代理店から直接、機器を購入あるいはレンタルしていただく必要があります。ご面倒ではございますがご了承ください。詳細につきましては代理店サイトから確認できます。
ピスコール®
https://pisscall.jp
ウェットストップ3®
https://mdkinc.jp/wet_stop-3/